平馬通信 ヨーロッパに見る可憐な花たち NO18 (2004/06/14号)
『イギリス 王立エディンバラ植物園のロックガーデン』
ロックガーデンを考えるとき、岩組みの仕方、使用している石の感触そしてロックガーデンの規模などがまず思い浮かびます。当然ながら花を引き立たせるためのバックグラウンドとして使われているコニファーの配置や比較的に大きく育つ低木類や宿根草を配植するために、園路とその階段やストリーム(流れ)、スクリー(砂礫地)などのデザインと配置が重要になってきます。見物客をいかに飽きさせないように、ロックガーデン内を誘導するかが重要なテーマとなってきます。
1.岩組みの上でコンパクトに育つ〈Daphne retusa〉 ジンチョウゲ科 西中国原産
ジンチョウゲの仲間で、葉が小さく小形の常緑低木です。ロックガーデンに向いているもので、5~6月に紫がかった淡紅色の花が咲く。
2.ピンクの可愛い花が密に咲く〈Aubrieta gracilis ‘ pirinica’〉 アブラナ科 ヨーロッパ東南部原産
岩組みの隙間に根を下ろしてビッシリと密集したクッションを作ります。花は5月。
3.日本では見られない花〈Omphalogramma Souliei〉 サクラソウ科 西中国原産
5月初め頃青紫色の花がラッパ状に咲く。
4.小形でロックガーデン向きのアスチルベ〈Astilbe chinennsis v. pumila〉 ユキノシタ科 中国原産
7~8月に暗赤紫色の花が咲く。
5.日本のジュウニヒトエの仲間〈Ajuga genevensis〉 シソ科 ヨーロッパアルプス、ピレネー原産。
濃いブルーの花が6~7月に咲く。日当たりの良いロックガーデンに向く。
(2004/06/14号 平馬 正 著)